疲れ果ててしま

花畑に混じることは出来ない。それを痛感してもなお、私は誰かと分かり合いたいと願った。家族も、たった一人の親友もいるけど、それ以外の繋がりを求めずにはいられなかった。一人でも多くに、自分を知ってほしくて仕方なかった。
華やかさはもういらない。
ひっそりとでいいから、自分と同じような苦しみを抱く誰かと、心を通わせたい。
だから、私も出来る限り、相手のことを理解しようと努力した。いつもにこにこ笑って、相手のことを否定しないようにして、不満や怒りは表に出さないようにした。相手が不満を抱いたり怒ったりしたら即座に謝った。
嫌われたくなかったからだ。自分を否定されることが、怖くて仕方なかった。

だけど、そんなやり方で心を通わせるなんて、出来るわけがなかったのだ。

心を偽り続けた結果、私も、相手も、疲れ果ててしまった。私は自分の思いを打ち明けた。これ以上、偽り続けるのは嫌だった、心のどこかでそんな私を受け入れてくれるかも知れないという期待もあった。
無理だった。あれほど長く保ち続けた関係は、呆気なく崩壊した。
そして思い知った。どんなに仲が良くても、どんなに愛し合っていても、何もかもを受け止めてもらうなんて不可能なのだと。結局、自分を一番理解してあげられるのは、自分しかいないのだと。

そうして私は、一緒に咲いてくれる誰かを求めることを止めた。