断末魔の叫びな

行きつけの食品スーパー店内に入ると私の耳はエスパーのように鋭く研ぎ澄まされ収音機と化す。

 

「ギギギ……。グハ」


「ほぉ、聞こえる聞こえる保健枕。食品群の悶える声。よくキコエルゾ…。」


ネギか?春菊か?それともブナシメジか?

冬場は何らかの理由で、あぶれた鍋具材の野菜が多く目立つ。

「カツカツカツ…。」


余計な通路は一切通らない事にしている。

理由は?

無用な場所を通らない、道草をしないのは私も人間だから一丁前に生きのいい新鮮な食品に目が眩む。

今日の持ち金はといえばどんなに数え直しても半人前以補濕面霜下の350円なのだからそうそう買える物はない。「高値の花。」に全くもって御用はないわけだ。

無駄な立ち寄りは自分を惨めにする事を知っている。

突飛な話を一つしよう。

食品のかすかな叫び声は断末魔の叫びにも似ている。

実際の所、断末魔の叫びなんて聞いたことはない去皺紋。想像上の例えだ。

命は限りがあるからドラマになる。

食品それぞれは生命体だ。

傷み、廃棄寸前の食品群がもだえ苦しみ叫んでいてもおかしくない、そうだろう?

私流。人間勝手なドラマがここにあったっていい。いや存在するのだからどうしようもない。

私の食材調達。食品とのやり取り。

さぁ、続きをお付き合いいただこう。

「カツカツ、ゲゲゲ。カツゲゲゲ。」

続く。

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